マークレビンソン No.26SL
Mark Levinson No.26SL
マークレビンソン
Mark Levinson No.26SL は、マドリガル・オーディオ・ラボラトリーズ時代のデュアルモノラル構成のプリアンプ(コントロールアンプ)です。本体とは別筐体の電源部 PLS-226L から電源を供給する構成で、本体内部は左右チャンネルの回路が独立した基板に組まれています。
今回お預かりした個体の症状は、再生中に急に音量が変化する、雑音が出るというものでした。原因は基板部分の不良で、症状が出たり出なかったりする間欠的な不具合でした。
1.急に音量が変化する
ボリュームを触っていないのに音が急に大きくなる・小さくなる、片側だけ音量が下がる、ザーッ・ガサガサといった雑音が混じる、といった症状です。電源を入れた直後は問題がなく、しばらく使ううちに出てくる場合や、振動や温度の変化をきっかけに出る場合もあります。
このような症状は、ボリュームやセレクターの接点の汚れによるガリと似ていますが、つまみを操作しても変化しない場合は、基板上の半田付け部分や部品そのものに原因があることが多くなります。
2.基板部品不良検査
間欠的な不具合は、点検の時に症状が出ないこともあり、測定器だけでは原因の箇所を絞り込めない場合があります。そこで、音を出した状態で基板上の部品や半田付け部分に絶縁性の棒で軽く振動を与え、音量の変化や雑音が出る箇所を一つずつ確認していく基板部品不良確認検査を行います。
No.26SL の基板は部品の数が多く、トランジスター・抵抗・コンデンサーが密に並んでいます。確認する位置を少しずつ移しながら反応を見て、不良箇所を特定します。
3.基板と部品の経年劣化
製造から長い年月が経過したアンプでは、電源の入り切りによる温度変化が繰り返され、半田付け部分に細かなひび割れ(半田クラック)が生じます。接触が不安定になると、音量が変化したり雑音が出たりする原因になります。
また、小信号用のトランジスターや抵抗・コンデンサーなどの部品も経年で特性が変化し、雑音の発生源になることがあります。基板部品不良確認検査で特定した箇所を中心に、半田付けの修正や劣化した部品の交換を行い、通電したまま長時間の動作確認をして症状が再発しないかを確認します。
4.マークレビンソン症状
No.26SL をはじめ、年数の経ったマークレビンソンのプリアンプでは、次のような症状が出ることがあります。
・ボリュームやバランスを回すとガリガリと雑音が出る(ガリ)
・入力セレクターを切り替えると音が途切れる・片側から音が出ない
・左右どちらか片側だけ音が小さい・音が出ない
・電源を入れた時や切った時にボツッという大きな音が出る
・ザーッ・ジーといった雑音が常に出る・ハム音がする
・使っているうちに音量が変化する・音が歪む
接点の汚れ・半田付けの劣化・部品の経年変化など、原因は個体ごとに異なります。同じ症状でも原因の箇所が違うことがあるため、実際に点検して判断しています。
5.修理総括・故障傾向
No.26SL は1980年代のプリアンプで、製造から長い年月が経過しています。音量の変化や雑音は、基板上の半田付けや部品の劣化によって起こることが多く、症状が出たり出なかったりする間欠的な不具合として現れるのがこの年代の機器の特徴です。
症状が軽いうちは使えてしまうことも多いですが、雑音や急な音量の変化はスピーカーやパワーアンプに負担をかけることがあります。気になる症状が出た場合は、早めにご相談ください。
マークレビンソン No.26SL をはじめ、プリアンプ・海外オーディオの修理・点検はお問い合わせよりご連絡ください。全国どこからでも宅配便で受付けております。
